立道智之の日記

趣味で小説を書いております

佐野昌綱の野望 登場人物のご紹介 佐野家最終編 

佐野昌綱の野望 登場人物のご紹介です。

いよいよ佐野昌綱の野望ですが最終回目前です。

まずは佐野家からです。

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千代。

本作では昌綱の弟、房綱の娘ですが

史実では昌綱の嫡男、宗綱の娘とも言われています。

史実で行けば昌綱の孫になります。

佐野家の 真 の後継者です。

史実の佐野家は(後)北条氏に彼女の夫として

北条氏忠を送り込まれ乗っ取られていますが

彼女は幼かったようで結婚までには至らず

その後、豊臣秀吉の北条征伐で北条氏が

敗れると佐野家は房綱や山上氏秀らの活躍で

(本作では昌綱、房綱、山上ら佐野家一族の活躍で)

氏忠を追い出し佐野家の主権を取り戻します。

そして豊臣秀吉に接近した昌綱、房綱らは

秀吉の奉行、富田一白の三男、信吉を

迎え入れるのに成功し、千代の婿として

迎え入れようやく佐野家の存続に道筋を立てるのです。

しかし年頃の千代も素直に従わず相変わらず

佐野家でドタバタを繰り返しますが

豊臣家の衰退、徳川家の増長と

急速な世状の変化に気付き、再度

佐野家一族は力を合わせて向かいます。

彼女の生年や本名、人物像は実は不明ですが

本作では若干乱暴ですが父、房綱譲りで京文化、

南蛮文化に明るく武道にも優れた女子として活躍します。

また昌綱、現代の富田昌弘の歴史研究会の

マドンナにも昌綱の天敵だった上杉輝虎

若年にもどことなく似ています。

昌綱はだから未来の自分のためにも

必死に頑張ります。

ちなみに肩の白い猫は大阪居住時代に

島津義弘からもらった猫です。

 

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佐野昌綱。

享禄2年(1529年)~天正2年(1574年)。

本作の主人公です。史実と違い元気に活躍中。

千代の婿探しに弟の房綱と共に奔走します。

秀吉配下で九州から朝鮮まで走り回った挙句、

ようやく秀吉の奉行、富田一白の五男、

信吉を迎え入れる事に成功しますが千代、信吉の間の

調整に今度は奔走します。

もちろん、豊臣から徳川への世の流れも忘れません。

しかし、さらに待ち構える佐野家の最期の予想外の

不幸を回避するため昌綱は老体に鞭を

打って奔走するのです。

関ケ原、徳川政権の内部の派閥争い、

そして大阪の陣へ時代は動きます。

 

 

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佐野信吉。

永禄9年(1566年)~元和8年(1622年)。

初名は信種、後に政綱、信吉と改名します。

秀吉の奉行、富田一白の五男として生まれます。

富田家の五男で終わるとこを彼は幸運にも

佐野家を継承します。

現代のちょっとだらしなくて先が

見えてない富田昌弘そっくりで

昌綱はこの男を放っておけず、己の未来のためにも

あの手この手を尽くします。

信吉も奮闘し、ようやく佐野家や千代の信任を得て

関ケ原でも徳川側、東軍に付与し所領を安堵し、

佐野家も安泰かと思われましたが

史実では信吉は徳川政権内部の勢力争いの

予想外の不幸に巻き込まれます。

結局信吉の宗家の富田家は改易、

佐野家も連座で改易になります。

信吉はその後、赦されますが失意のためか

江戸で間もなく亡くなり、佐野家は

大名としては終焉し旗本として

江戸時代を乗り越えます。

佐野昌綱、富田昌弘、これを避けるための

最後の戦いに挑むのです。

 

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佐野房綱。

永禄元年(1558年)~慶長6年(1601年)

生年月日は昌綱、房綱の父の泰綱の生年を

考慮し史実と違い昌綱の10歳違いで解釈しています。

佐野昌綱の野望の本作のタイトルですが

本当は後半のタイトルは史実で言えば

佐野房綱の野望が正しい筋のほど彼は

活躍しています。

房綱が奔走し、織田信長豊臣秀吉

接近し、秀吉亡きあとは家康に接近する

凄い技を見せたので佐野家は北条氏に

吸収されるのを防ぎ、主権を取り戻し、

後継者も見つける事に成功したのです。

彼があと15年長生きすれば佐野家も変わって

いたと思われます。

房綱は僧侶のように天徳寺宝衍と名乗っていましたが

宣教師、ルイス・フロイスの手紙にも

房綱は登場しており 貴人 と称されています。

キリスト教に寛大で理解があったようですので

本作でもお坊さんよりも南蛮甲冑を着せて

奮闘させています。

 

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山上氏秀。生没年不明。

山上道及の方が有名でしょうか。佐野四天王筆頭です。

織田信長のゲ-ムにも登場しています。

佐野家再興のため昌綱、房綱と共に奮闘し、

佐野家の主権を(後)北条氏から取り返します。

佐野四天王で北条寄りだった大貫定行、

津布久士郎らが失脚し、竹沢定冬が亡くなると

佐野家の生え抜きの重鎮として活躍します。

しかし反北条だった彼は北条の所領を継ぎ、かっての

北条のように振る舞う徳川家康が気に入りません。

反徳川の石田三成上杉景勝、佐竹義宣らに

近付いて行きます。

結局、山上は佐野家を飛び出し上杉家に仕官します。

前田慶次らと共に陸奥伊達政宗を打ち破り、

関東管領上杉謙信の後継者、上杉景勝を立てて

関東に佐竹義宣らと乱入するのを夢見ますが

その夢は美濃国関ケ原石田三成が家康に

わずか一日で敗北した事で打ち破られました。 

 

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福地寧久。

生没年不明ですが農業担当として昌綱の重臣として

昌綱時代から活躍しています。

信吉時代には息子の智之が信吉に仕えていたようです。

佐野家改易後は帰農したと伝わります。

本作では佐野四天王亡き後の佐野家の重臣として

地味ながら活躍します。

 

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小野善鬼。佐野家のボディガ-ドです。

史実では1593年頃、決闘で亡くなったと言われていますが

本作ではまだまだ活躍。

おかまから剣豪っぽくなっていますが

たしなみの口紅を忘れることはありません。

物語の脇役として活躍します。